原稿用紙10枚を書く力

読み始めようと思ったきっかけは、読んでもらうブログにはどうすればよいか、書く力を鍛えるためにはどうすればよいかと悩んでいたからだ。

その答えが確かにこの本の中にはあると思う。ただ読むだけでは到底目標に達することはできないであろう。その道しるべはきちんと示してくれているように感じる。

ポイントを挙げるとすれば、
・文体を意識すること
・構築力を身につけること
・量をこなすこと

それぞれ私なりに解釈するのであれば、
・文体を意識すること  =心
・構築力を身につけること=技
・量をこなすこと    =体

といったところであろうか。

まず「体」の説明からがわかりやすいだろうか。

この本では、原稿用紙を10枚書く力と書かれているが、とりあえず書いてみようのスタンスである

原稿用紙1枚をマラソンで1Kmに例えているところも個人的にはとてもよかった。1Kmであれば、それなりに書いている実感も沸くし、思うままに書いていても原稿用紙2-3枚程度はかけるので自身にもつなげてくれる。

本質的には、まずは書くことを恐れず書いてみること、原稿用紙10枚程度かける力がないとそれ以上のものは書くことはできない。書くということはマラソンに例えられているように基本的な体力作り=「体」であるように感じた。

次に「技」であるが、原稿用紙を10枚を書くためにはそれなりの準備や文章の構成などが必要になってくる。それを本書では細かく書いてくれており、まさしく「技」に通ずる点だと思う。

最後に「心」の部分であるが、本書の言葉を借りるとするならば、文体を意識するであろうか。

「文章の構成」と「文体」は何が違うのか。「文体」は個人がもつ「個性」みたいなものだろうか。同じ文章でも面白く書く人、堅苦しく書く人などそれぞれの個性が文書には出てくる。

とりあえずの出発点は、書く力(書く量)な気がする。それに多少の技術が伴い、最後に自分の個性を発揮する3段論法といったところか。

齋藤さんの文体は丁寧な印象を受けるので面白く読み進めるというよりは、論理的で丁寧に書かれている印象を受ける。こういった文章も読む力をつけていくためにはとても参考になると感じた。

構築力を身につける技術的な部分は仕事でも活用できる部分も大いにあると感じたが、そもそも原稿用紙10枚を書くことを目標にされているので、端的に文書を書くとはまた違った視線が必要な気がしました。

書籍情報
タイトル:原稿用紙10枚を書く力
著者  :齋藤 孝
書籍  :大和書房(226ページ)
初版発行:2004年10月

 

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