投薬の成長を加速させる3つのポイント
- たくさんの処方箋に触れよう!!
- 用法・用量、適応を意識してみよう!!
- 病態について勉強しよう!!
投薬業務が不安だけどどうしたらよいかわからない。日々の業務が忙しいから効率よく成長したいのにどうすればよいかわからない。
ロキソニン錠を1日何回服用して良いかわからなかった私が、これを意識することで投薬が成長した、やっていてよかったと思うポイントをあげました。
今回は、3回目の「病態について勉強しよう!!」について記載します。
(全3回シリーズの3回目です)
薬の使い方がわかっても、患者様の病態がわからなければアセスメントできません。病態を学ぶことで適切なアセスメントに繋げましょう!!
彼を知り己を知れば百戦殆うからず(孫子)
孫子の兵法書に関しては、現代でも様々に応用できるとして色んな本が出ています。
その一節に「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」という言葉があります。
私の勝手な解釈として、
患者様の病態(彼)を知り、薬の知識(己)を知れば、正確なアセスメントが可能(百選殆うからず) です。
薬の知識が乏しかった私が投薬時に感じていたことは、患者様の病態に関する知識がなければ情報を聴きだすことも、アセスメントすることも出来ないということでした。
手根管症候群で来局された患者様についてお話しをさせていただきます。
手根管症候群を例に
手根管症候群を一言で表すと、「手の痺れ」です。
ただ、手の痺れと言っても様々な原因があります。
例えば、糖尿病による神経障害、ビタミン不足による障害、抹消の血流障害、脳血管障害など
その中で手根管症候群の特徴いかが挙げられます。
・親指側の3本半の痺れ。
・明け方に強い痺れがあり、目を覚ますと痺れ・痛みを感じる。
・正中神経が手首の手根管問部分で圧迫されている。
・治療は、消炎鎮痛剤やビタミン剤が投与されることがある。
このことを念頭にあれば、今回処方された薬の処方意図を理解し、アセスメントすることが可能だと思います。
もちろん診断権は医師であり、症状と病名が一致しないから違うなどの話をするのは違います。
様々な症状から病気の診断を下すのが医師であり、その知識は優先されるべきだと思っています。
次の例は、歩行困難な患者様に対してお話しした例です。
パーキンソン病の可能性あり?
ある日ご家族と共に、高齢の女性が来局されました。
歩いている姿を見ているとどうも気になることが。パーキンソン病のような歩行をされている。
特徴として、小刻み歩行に手の振戦、すくみ足の様な症状も見て取れました。
パーキンソン系の薬が出ているかなと思って投薬をしようと思ったところ、抗血小板治療薬のみ。
ご家族を通して歩行について聞きました。
「歩きにくそうですけど普段から歩行が難しかったりされますか?」と。
その中で、最近骨折をされリハビリを頑張らないといけないのだが、体が思うようにいかず、リハビリも進んでいないとのことでした。
痛みなどがなかったことから、パーキンソン病の特徴である、振戦や無動、すくみ足などの症状があることがわかりました。
ご家族の方に一度専門の医師に相談するようにお話をしたところ、
「病気もわからずどうしてよいかわからなかったのでよかったです。また先生と相談します」と
言っていただけました。
この考えが正しいかは正直分かりません。ただ、ご家族を含め安心感に繋げることが出来たのではと思います。
もちろん、中途半端に勧めることで、病気の遅延や誤った治療に誘導する危険性もあると思います。
それでも、病態を知っておくことは、適切な医療を行うとともに、早期発見に繋げることも薬剤師が求められる職能だと思っています。
まとめ
第3回にわたって書いた「投薬の成長を加速させる3つのポイント」シリーズはかがでしたでしょうか。
3回目は脱線している部分もありますが、病態を知ることで患者様とお話しできる内容も増えるのではないでしょうか。
私が出来ていない部分もまだまだありますが、意識としてやっていくことで成長したと感じるポイントあげさせていただきました。
参考になる部分があればうれしいです。
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