後出し薬剤師

在宅専任薬剤師になって約半年。色々大変なことも多いけど、日々学ぶことが多くて楽しく業務をこなす日々。

私の薬局では、1施設に対し2名(主担当と副担当)の薬剤師が配置されている。何かあった時にフォローしあえるようにというのが理由である。ただ、基本的には主担当がほとんどの患者さんをもつので、副担当は施設と希薄になる欠点もある。

だから、たまにばったりと施設で顔を合わせることもしばしば。先日、ベテラン薬剤師と施設で遭遇。どんな投薬するのかなと聞き耳を立てながら、淡々と自分の仕事をこなしていた。その時とは違う薬であるが、イメージを伝えたい。

【ベテラン薬剤師の説明】
「今日は、石田さん(仮名)のお薬を持ってきました。足に浮腫があったので、フロセミド錠が追加になっています。〇月△日から飲むようにしてください。できたら体重を測ってもらうといいかもしれないですね。」

【私の説明】
「今日は、石田さん(仮名)のお薬を持ってきました。利尿剤が出ているのですが、足の浮腫がありますか?(返事待ち)。。。そうなんですね、〇月〇日から飲むようにしています。出来たら体重を測ってもらうといいかもですね。」

お気づきになられましたか。
ベテラン薬剤師は「足に浮腫があったので」と断定的に、私は「足の浮腫がありますか」と疑問系だったのです。

私の中では何故断定的に話ができるのかが不思議で仕方がなかったのです。
薬局の窓口の経験が長く、その時の流れは以下のようになります。

患者さんが来局 → 処方箋内容の確認 → 前回の薬の比較や病歴などを確認 →処方内容について患者さんにヒアリング →問題なければ調剤 → 投薬(再度ヒアリング)

大分簡潔にしたので、突っ込みどころがあるかもしれませんがご了承ください。窓口では、処方箋を受け取った後にヒアリング等を行い、処方内容に問題がない事を確認していました。

そのことを前提にした場合、ベテラン薬剤師は施設の配薬の際にヒアリングを行っていません。あたかも処方変更が当然と言わんばかりの物言いでした。

不思議に思った私は、どうしてそんなことが出来るのかを聞いてみました。すると、ベテラン薬剤師は何事もないようにこう言われました。

「鑑査(薬局での業務)の段階で、患者さんに適切な処方内容かどうかを判断して、その上で届けている。そのために、色んな所から情報を入手している。」

一つの疑問として、薬局で電話などして確認していたのでは?と思われるかもしれません。時にはそういうこともあるかもしれません。ただ、ベテラン薬剤師は事前に浮腫のことは知っていたのだと思います。

ベテラン薬剤師は言います。
「医師や訪問看護師を含め、情報を持っているものが勝ち。医師の知らない情報をいかに入手し伝えられるか、それが出来れば医師からも大切にしてもらえる」と。

薬局の窓口では、なかなかその日までの患者さんの情報を入手することは難しいように感じます。処方箋が入って、医師の意図を推測して患者さんに確認する。治療には参画できていないように思います(個人的意見です)。

もちろん、禁忌薬、相互作用、副作用などの観点から疑義照会を行う、トレーシングレポートによって処方提案を行うことも大切な役割だと思っています。でも、後出しのように思うのです。

例えば、病院で診察する時に薬の追加がありそうだ。もしこの薬が出たら禁忌になるので、先生には別の薬を提案しておこう。ということが、薬局の窓口業務ではとても難しいように思います。

でも、在宅専任薬剤師は違います。施設や在宅に訪問し、患者さんから直接話を聞いたり、看護師・ケアマネージャーから事前に情報を入手することができます。

往診の際に、処方提案することが出来る。それも後出しでなない方法で。
今のところ、後出し薬剤師になっていますが、薬局薬剤師もまだまだ活躍できることを示していきたいと感じた今日この頃。

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